EC - E-commerce (10/31/99)
(11/2 おまけ、その後の顛末を載せました→こちら)
アメリカでのオンラインショッピングの爆発的普及は、日本にいるみなさんの耳にも届いていることでしょう。最近の話題で言えば、去年のクリスマスシーズンに本格的に大ブレイク(アメリカのデパートは12月だけで年間売り上げの50%を売り上げます)。今年のクリスマスは、「eChristmas」とまで言われています。数値的に言えばもはや全消費の2%がオンラインショッピングに移行してきたといいます。たかが2%されど2%です。日々の買い物、洋服、プレゼント、車、家、ぜーーーーんぶひっくるめて、そのうちの2%がオンラインで、コンピュータで買われていくのです。。すごいと思いませんか?
書籍・航空券で事始め
かくいう私、日本ではオンラインショッピングはおろか、テレホンショッピングも使ったことはありませんでした^^;
そもそもモノを買うという行為自体にあまり興味がないのと、安いものを探そうとすると、どうしても自分の足で安い店、こだわりの品を探すことになるからです。
ところがアメリカに来てからすっかりオンラインショッピングに慣れっこになってしまいました。一番最初に使ったのは「書籍」です。学校の授業で必要なモノですし、本屋さんで探すのは面倒です。それに専門書だったり、マイナーなペーパーバックだったりで、在庫切れも多い。そんなときは、Amazon.comやBurns&Nobles,
Borders.comといったインターネットの本屋さんが便利でした。
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品揃えが豊富 |
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欲しい本が一発で検索できる |
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価格が安い! |
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配達してくれるので車で移動しなくてよい |
実は学校の本屋さんが結構ぼったくりなのか、Student
Discountと称して安めの値段が付いているのですが、それでもオンラインショップの方が安かったりすることも多いです。
次に手を染めたのが、航空券。代理店に言って買ってもいいのですが、やりとりが面倒です^^;A地点からB地点に飛行機で行く。。日本ではあまり実感がわかないかも知れませんが、空港だって選択肢が3,4はありますし、飛行機会社など全部で100社以上。経由地点や、チケットの種類によっても値段が違っていて。。。これらの組み合わせをいちいち代理店のおばちゃん相手に検討するのは骨が折れます。インターネットのチケットなら、
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空港や、日付、目的地を指定して一気に検索 |
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カードで即購入 |
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チケット配達 |
てな具合で、とっても都合がいいのです。
さて日本のオンラインショップは?
さて、最近ちょっと都合があって、日本で印鑑を買うことがありました。たまたま見つけたオンラインショップ
hankoya.com
で買うことにしたのはいいんですが。。。このやりとりの過程で、日本のE-commerce
のどこがアメリカと違うか、どこが使えないか、どこが問題か、というのがかなり具体的に見えてきました。。。
まず最初の難関は決済方法でした。幸運なことにこのサイトは、クレジットカードも含め、着払いや電子マネーなど様々な決済方法を準備してくれています。クレジットカードによる迅速な決済が好みの私としては、迷わずクレジットカードを選ぶことにしました。
「クレジットカード支払いの場合はHI-HOチェック会員になってください」
なに?なんか登録しないといけないのか?まぁいいや、とにかくクレジットカードが使えれば。。と、パスワードや住所氏名等情報を入れて登録ボタン!
「エラーがあります」
げげ。なんでしょ。とみたら、
「パスワードに使えない文字があります」
使えないパスワード
えー?そんな変な文字は使ってないけどなぁ。。数字をいれたのがまずかったかしら?と、よーく読んでみると、
「パスワードは半角英数字(使用可能文字:abdefghkmnrt2345689)
8文字 でご設定ください」
と書いてあるではありませんか。。なにー!アルファベットはおろか、数字も0,
1 は使えないのか!しかもこれで8文字も作れと!そもそもユーザというのは、あちこちのサイトにIDとパスワードを持っているので、いちいち違うパスワードを設定してられません。せいぜい2,3種類のパスワードを使い回している事でしょう。しかし、こんな制限はみたことありません!私もいろいろ考えあぐねましたが、結局覚えられなくて入力できなくなるのが一番いやなので、同じ数字を8回繰り返すことにしました。(それくらいしか思いつきませんでした^^;)
まぁ、そんなこんなで無事パスワードは通ったようです。8文字指定というのは安全のためだと思いますが、同じ数字8回繰り返したパスワードを許しているようでは、安全性もへったくれもありませんけど。。。とまぁこれは独り言として。。:−p
で、次の画面、あなたのIDはこれです。という画面。よしよし、これで決済できるぞ。。。
と、元のhankoya.comの画面に戻って、無事IDとパスワードを入力して処理完了!
うーん、ちょっと使いにくいけど、まぁまぁいけるじゃん。日本のサイトも捨てたもんじゃないなと思った矢先、問題は次の日に発生しました。
念には念を。本注文と仮注文
hankoya.comさんからメイルで注文確認。。。なになに?
「さて、HI-HOチェックから、竹内様宛にメールが届いているかと思いますが、本注文の確認がまだとれておりません。商品が出来上がりましたので、本注文の手続きをよろしくお願いいたします。m(_
_)m」
なに?本注文?じゃぁ、いままでのは仮だったのか!と冷静にメイルをひっくり返してると、ああ、ありました。確かにHI-HOからメイルが来ていて、しかじかのWEB画面で本注文をしろと。
げぇーー。めんどくせー。と思いながらもそのWeb画面にいくと、いきなり
「IDとパスワードを入れてください」
との、まぁ良くある画面。
うーん、やばいパスワードは腹が立ったのでよくおぼえているけど、ID。。。忘れた。。。^^;
いや、まてよ。普通のサイトなら、最初の会員登録の時のIDとパスワードをメイルで送ってきてくれるよな。それを見れば良いんだ。。。と、またメイルを掘り返して、、ああ、あったあった。
「発行いたしました Hi-HOコンテンツID
およびパスワードは、各種有料サービスメニューのお申し込み、およびショッピングの際に必要となります。Hi-HOコンテンツID
およびパスワードは、後日郵送にてお届けいたします。
※安全上、E-mail
による通知は行なっておりません。」
郵便?
なにーー!なんじゃこのメイルは。。しかも郵送とはどういうことだ。なんの為のオンラインショッピングだぁ。。ということで、IDはわからず。。。。あ、まて、もうひとつ、そういえばWebサイトによく、IDとパスワードを忘れた方へというのがあるじゃないか。。どれどれ。あ、あったこれだ。。ふむふむ。良くできている。なに?住所、氏名、仕方ない、、全部いれてと、はい送信。今度はID送ってきてよね、、、と思いきや、
「お客様の情報を発見しました。ID
およびパスワードは、後日郵送にてお届けいたします。」
がくーーーっ。もういいや。切れた。この頭の悪いサイトには。。。
通常、アメリカでのオンラインショップのIDとパスワードというのは、ブラウザのクッキー等を使って、いちいち入力しなくてもいいようにできているものです。確かに、クッキーの利用はセキュリティ上の問題点もあり、危険視する人もいるので、最近はあらかじめクッキーを使うかどうかを聞いてくるのが主流です。
少なくともIDとパスワードを登録時にメイルでくれる。これはもはや常識の範疇です。
担当者の反応の違い
さて、上記の通りパスワードの件であまりに頭にきた私は、勢い、HI-HOにメイルを送りました。
買い物をするために、HIHOのIDを取得しました。
しかし、パスワードの制限文字列には閉口です。あれでは、自分で覚えられるパスワードを入力することができず、パスワードの意味がありません!
仕方ないので同じ文字列を8回繰り返すことにしました。(じゃないと覚えられない)
パスワード文字の制限をなくしてください!
--
Hiroshi Takeuchi
いえ、別になんの期待があったわけではありません。返事なんかこないだろうとも思ってました。が、律儀にも、以下のようなメイルが帰ってきました。
Hiroshi Takeuchi 様
平素は、PanasonicHi-HOコンテンツサービスをご利用頂きまして誠にありがとうございます。
コンテンツサービス担当の佐藤と申します。
お問い合わせの件でございますが、パスワードの文字制限についてでございますが、サーバの仕様により制限されております。
お客様からの今回のご意見は今後の運営の参考にさせていただきます。
ご意見ありがとうございました。
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Panasonic Hi−HO
インフォメーションデスク 担当 佐藤
TEL : 06-6949-2342 , 03-3432-8140 FAX : 06-6949-2363
URL : http://shop.hi-ho.ne.jp/
E-mail : infoshop@hi-ho.ne.jp
誰も制限の由来を聞いているのではありません。:−p制限をはずしてほしいと言っているのです。
私もこういう業界に長年いますから、システムの事は素人よりはわかっているつもりです。システムというのは使うためにあるんです。便利にするためにあるんです。なのに、覚えられないパスワードを作らせるのをシステムのせいにするとは、、、
閑話休題。とにかく印鑑を注文してしまったからにはなんとか決済しなくてはなりません。困ってしまった私は、hankoya.comに以下のようなメイルを送りました。
本注文をやろうと思ったら、IDとパスワードを聞いてこられて、IDを忘れてしまいましたので処理をあきらめました。つきましては、Hankoya.comさんの方でダイレクトにクレジットカードにチャージしていただけませんか?もしだめなら、着払いでお願いします。
Master Card
カード番号: XXXX XXXX XXXX XXXX
Exp 08/03
Name: HIROSHI TAKEUCHI
余談ですが。
このHI-HOの決済方法、大変使いづらいです。IDも勝手に割り当てられた文字列ですし、(まぁそれは百歩譲るとしても)パスワードの文字が制限されていて、自分で覚えられるパスワードを設定することができないのです。数字も0-9まで全部は使えないんですよ。
使いづらいとHI-HOにメイルしたら、「システムの制限です」といわれました。私も職業柄そういうシステムには詳しいですが、システムの制限なんて、客にとってはしったこっちゃありません:−p
そもそもこんな文字の制限なんて他でみたことありません。
IDとパスワードも、忘れないように、最初はメイルで本人に通知してくれるのが普通(普通というのは米国のインターネットオンラインショップは普通そうです)なんですが、それもなぜか郵送だということで、まだ手元に届いていません。
顧客は手早く便利に買いたいからオンラインショップを使うのに、郵便なんてされた日には、なんのためのオンラインショップ?と思ってしまいます。
と、hankoya.comさんに愚痴をいってもしょうがないですね。。。
とにかくHI-HOを使ったのは失敗でした。郵送でIDが送られてくるのを待つ気はありません。そもそも私は今NYに済んでいますので本当に郵送されてくるかどうかも。。。
とにかく、先述のとおり直接カードにチャージか着払いでお願いします。
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Hiroshi Takeuchi
hankoya.comさんからは以下のような回答。(本人に了承を得て転載しています)
当店では、クレジット会社との直接の取引がございませんので、代金引換にて本日発送させていただきます。○○様(商品の宛先)にも代金引換であることを宜しくお伝え下さい。こちらから電話連絡させていただいても結構ですので、その際はご連絡いただきますよう、お願いいたします。
#Hi-HOチェックの件。
竹内様のHi-HOチェックの感想は、私たち取り扱う側にとっても大変参考になりました。Hi-HOチェック(松下電器)は、当方と同じ大阪で親しくさせていただいていますので、竹内様のお話を匿名として事例を伝えさせていただきます。ご指導いただきありがとうございました。m(_
_)m
でも、クレジットカード番号をメールに載せるのは、いかにもアメリカ的ですよね。(^^)(アメリカでは一般的だと聞いておりますが、日本ではクレジット番号をメールで流すのは、まだまだ、抵抗があるみたいです。日本のマスコミが悪いんでしょうけど・・・。)
http://www.hirosi.com
を興味深く拝見させていただきました。特にアメリカでの曜日や日付けに対する考え方は、とても納得させられました。竹内様個人的にも興味を持ってしまいましたけど・・・。(^^;)
私もニューヨークは10年ほど前(学生時代)に1ヶ月ほど、ニューヨーク大学へ留学中の知人のところに滞在しました。(今は、ニューヨーク大学の先生になってしまいました。)1ヶ月だけではありますが、ニューヨークでの生活はとても私にとって感動的で、その後の人生においても幾分か影響をしているような気がします。10年もたつと、ニューヨークのことですから、ものすごく変わっているのでしょうね。
あっ余談になり申しわけございません。(^_^;)
この度は、本当にありがとうございました。<(_ _)>
今後とも末永くよろしくお願いいたします。
また何かございましたら、ご遠慮なくご連絡下さいませ。
=====● Hankoya.com(オンラインはんこ専門店)
=====●
藤田 優 - Masaru Fujita
***オンラインショップマスターズクラブ正会員***
http://hankoya.com mailto:webmaster@hankoya.com
phone:0120-858-606
大阪市中央区難波3-7-11 フジタビルディング
☆印鑑は、魂の入った分身です。大切にお扱い下さい。
=====● =====● =====● =====● =====● =====● =====●
ネットワークでつながるのは人間
さすが。話が早いです^^;
カード直接使えないのは残念でしたが、この親身な対応。ちゃんと顧客が人間である。そして売る側も人間であるというのを実感した瞬間でした。
どこかの自動販売機のメッセージのような返答をくれる大会社とはえらい違いです。:−p
システムで自動化するのは結構。効率的で迅速な処理を目指して。すばらしいことです。しかし、システムを使うのは人間であり、ネットワークは人間と人間を結びつけるもののはずです。人間が便利に使えてなんぼのもんです。
日本とアメリカ何が違う?
さてぐだぐだと愚痴ばかりを書きましたが、私なりにいろいろ思うところがあります。
確かに、アメリカのインターネットオンラインショップは日本、いえひいてはアジア諸国にはそのままでは利用できないのです。なぜなら、
 | クレジットカード決済の普及率が低い |
 | サインによる本人認証の歴史も浅い |
 | 個人で小切手を切る習慣もない |
 | なにより現金主義の人間が多い |
つまり、ひとことで言えば商習慣が違うのです。
もうひとつ、重要な問題として、セキュリティの問題もあります。クレジットカードの番号をホームページに入力したがらない。情報漏洩が怖いので使わない。そういった向きが日本などでは強いように思いますが、これは実は私の体験からすると、米国でも同様で、アンケート結果などでは憂慮する声が結構多いです。
ただ決定的にちがうのは、アメリカでは大事な問題だからこそ、具体的に議論していて、たとえば、Secured
HTTPならカード番号を入力するが、通常のHTTPなら入力しない。。。など、消費者がそれなりに具体的な考えを持っているというところです。
私の個人的な体験と新聞等の情報からするとおおむね以下のような基準だと思います。
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WEB
(http) |
メイル |
Secured WEB
(https) |
| クレジット番号 |
× |
× |
○ |
| 個人ID |
○ |
○ |
○ |
| パスワード文字 |
× |
△ |
○ |
(パスワードは既成の文字をメイルまたはWEBで表示して、
それを後からSecured WEB等で任意に変更できるというのが主流)
このほかにもSecured
メイル(暗号化メイル)という方式もあり、対応しているメイルソフトも増えましたが、普及度は低いようです。httpsに比べて、顧客側に比較的難しい設定を強いるのが原因でしょう。
日本のE-commerceの将来
よくみると、日本のインターネットオンラインショップは、どうも新興の中小企業がその内容と利便性、ビジョンからいっても業界をリードしているようです。
大資本は何をしているのでしょう?オンライントレードだって、オークションだって、オンラインショップだって、アメリカではすでに星の数ほど出現して、ソフトウェアだってパッケージを買ってくればおしまい。運営ノウハウだって印刷された書物が山のようにあるはずです。金さえあればいくらでも良い仕掛けは手に入ります。
ネットワークビジネスを征するには、新しい企業文化が必要だと言います。通常の7倍のスピードで進化するインターネットでビジネスをするには、組織そのものが7倍以上のスピードで動かねばなりません。個々人の能力を重視し、センスのいい「おたく」の力がうまく発揮できた方が勝ちといわれています。
景気に、リストラに悩み続ける今の日本の大企業に、実はネットビジネスは向かないのかも知れません^^;
それならそれで結構。:−p
若者たち、新興ベンチャーたち、是非頑張って日本のネットビジネスを席巻してください!
(11/2 おまけ、その後の顛末を載せました→こちら)
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