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Stock -- Market Value (10/17/99)

実はねずみ講だった!?(10/28/99 追記分)

読者の方から大変おもしろいご意見を頂きました。

Amazon.com

Amazon.com。コンピュータやアメリカのビジネスに詳しくない人でも、名前くらいは聞いたことはあるかと思います。インターネット上のビジネスの新興会社、インターネットオンラインショッピング専門の本屋さん、しかもその成長率が爆発的なことで有名です。日本の新聞紙面もなんどとなく賑わしていることでしょう。今(99年10月)でこそ、春以来のハイテク株の低迷で1株72-3ドルですが、それまでは100ドルを超す勢いで伸びてきていました。

Amazonが如何にすごいかの具体的紹介は、他の記事にまかせるとして。。。(興味があれば、検索エンジンでAmazon.comを探してみてください。それなりの文献が山のようにあるはず)。。私が興味があったのは、ちと他の面です。

利益が上がらない会社

もう数年前から、このインターネットのスターの存在は知っていましたが、現在に至るまで、ある疑問が解けないのです。。。それは、

「なぜ、利益を一度も上げたことがない会社の株が高騰するのか?それは何を意味するのか?」

ということです。

97年から98年にかけて、確かに売り上げは驚異的に何十倍にも膨れ上がりました。96年には15百万ドルだった売り上げが、97年には147万、そして、98年には610万ドル。この2年で実に40倍の売り上げの伸びを示しています。

が、それと同時に、コストの上昇もすごい。結果赤字は、96年、6百万ドル、97年、33万、98年には125万ドル。こちらも実はこの2年で20倍に膨れ上がっているのです。

特に注目は97-98年にかけて。売り上げが4倍になって、赤字も4倍になっているということは、収益構造に改善がみられないということです。赤字の割合は同じでマーケットシェアだけぐんぐんのばしている。。そういう状況といえます。

通常出来て間もない会社は、赤字を計上します。最初の2,3年は続くでしょう。。そして5年後に黒字。。うまくいけば10年後までに累積赤字解消。。。いえ、最近のインターネットスピードで行けば、5年後に累積赤字解消くらいでないと成功とは呼べない。。と思います。

ところが、このAmazonの赤字。膨れ上がる一方です。そりゃそうです。宅配にはコストの高いPriorityメイルは使うは、広告はばんばん打つは、ディスカウントのバーゲンはやるは。。。もう、本当に「顧客を集めるためには手段を問わない」という姿勢です。

なんでこのような会社の株がこうも高騰するのか。。いえ、将来に期待する向きは理解できます。顧客を集めれば、将来のビジネスでまた利益を上げられる。。。しかし、所詮、インターネットのオンラインショッピングです。一度捕まえた顧客だって、他のショッピングサイトにすぐに乗り換えてしまうでしょう。だって、オンラインショッピングのサイトを変更するのにはなんの障壁もありません。クリックひとつです。

Make Money

ビジネスの基本に立ち返ってみましょう。会社の存在意義とは。。Make Moneyです。Profitをあげること。つまり利益を上げること。のはずです。

いや、でもまてよ。利益が上がるとどうなる?設備投資など、将来のビジネスのための投資ができ、人員を多く雇うことができ、将来の武器を多くそろえることができる。それに加えて、株主には高額の配当金。。

しかし、Profitと同じくらい人々が口を酸っぱくいうのは、Market Valueという価値観です。市場価値。これは株価×株数で表される、つまり、市場でその会社がいくらで買えるかという指標です。

株価が上がれば、Market Valueが上がり、その会社に豊富な資金が集まることになります。その資金は将来のビジネスのために。。。そして、株主は自分の持つ株が何倍もの価格で売買でき、一躍資産家に。。。

あれ?結局、Profit が上がるのと Market Valueが上がるのと、、効果は同じ?ではないだろうか。。

Marketは戦略評価の場

Market Valueをあげる為には、つまり株価を上げるのはどうすればよいか。もちろん、良い財務状況、高い売り上げ、高い利益、高い収益率。それらが株価に良い効果を与えるのは当然です。しかし、最近はそれに加えて、企業戦略。どういう戦略で企業を運営するか。これによって期待感や絶望感が市場に漂う。株主たちの評価を得た戦略は株価上昇に表れ、評価されない戦略は株価を下げるのみ。。

確かにInternetの発展により、会社の設備投資は昔ほど重要じゃなくなってきました。Amazonだって別になにかモノを生産しているわけじゃありません。重要視しているのは顧客、それから顧客とのコネクション。そういうネットワークの価値です。

なにが正しいのか? Who Knows.

利益を上げるのと、株価を上げるのと。。どっちが正しい?これは誰にもわからない問題です。どうも根が日本人の、知らず知らずに儒教の影響だかを受けている私としては、利益追求の方がビジネスとしてはわかりやすく、赤字覚悟で株価高騰のみをねらう戦略はどうもやくざくさくていけません^^;

しかし、アメリカ人たちと議論していても、ここはどうしても結論の見えないところです。彼らは、Market Valueが上がればそれでいいのだ。それこそが究極の目標だと平気で言います。でもそれじゃぁ、この会社の顛末は。。。と疑問を投げかけても、Who Knows。それは誰にもわからないという答えが返ってくるだけです。それほど、今のマーケット、新世代の経済は混沌としています。

日本の会社

ところで日本の会社は、アメリカと同じゲームをしているでしょうか。本当に利益を追求し、Market Valueを追求しているでしょうか。金融再編の大きな波が日本経済に訪れ、グループを跨るメガマージは、戦後のケイレツビジネスの終焉とかいいますが、、

本当は、上司の顔を伺ったり、雇用を確保する事だったり、ポジションを確保する事だったり、グループの利益を確保することだったりが、至上の目的だったりするのではないでしょうか。特に雇用確保の部分は、数値的にももう、失業率が5%を越え、アメリカよりも高い数値を示し、それでもまだ企業内失業といわれる潜在的な失業者を抱え、彼らの生活をささえることが、なんといおうと大切なのだ。。

実は、私自身、この日本のきなくさいビジネスゲームとアメリカのビジネスゲーム、どちらが「いい場所」すなわち「人々が幸せになれる場所」なのかは、よくわかりません。ただ言えるのは、時代が変わって、ビジネスのスピードが変わって、そういう新時代のビジネスを引っ張っているのは間違いなくアメリカで、いくらアメリカの株価が大暴落したとしても、日本もその新ビジネスの波に早晩飲み込まれていくであろうということ。。です。

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Last Updated:11/24/01