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Vol.1 Nature of Service (1/21/99)

サービス業がどんなに大きな業界かという米国のデータ。1800年代半ば、まだ、世の中は農業主体の経済でした。全雇用の実に60%が農業に従事していた時代です。そのころから、農業従事者は下降の一途、その変わりに増えてきたのが、製造業界とサービス業界です。しかし、製造業界は、1960年ころの30%をピークに下降をはじめます。1980年代に入っては、日本をはじめ、アジア諸国にそのお株を奪われたことも大きいでしょう。それに対してサービス業は上昇の一途をたどっています。1990年代後半には実に80%の人間がサービス業に従事しているというデータがあります。

サービス業界の大手は、FIREという頭文字で表されます。Finance(金融), Insurance(保険), Real Estate(住宅)。

Classification 分類

アカデミックにサービス業界を切るためには、まずその内容が多岐にわたるサービス業界の特徴の基本を押さえて、分類することからはじめます。

あるサービス業に要求される、顧客へのカスタマイズの度合いを横軸に、従業員の専門性を縦軸にとります。

Service Process matrix
(From "How Can Service Business Survive and Prosper ?" by Roger W.Schmenner, Sloan Management Review, vol.27, no.3, Spring 1986, p.25)

 

Degree of Interaction and Customization
 (インタラクションとカスタマイズの度合い)

Low High

Degree of
Labor
Intensity
(社員の
専門性)

Low Service factory:(工場型)
・Airlines 航空会社
・Trucking 配送業者
・Hotels ホテル
・Resorts リゾート
Service shop: (店舗型)
・Hospitals 病院
・Auto repair 修理工場
High Mass service: (大衆型)
・Retailing 小売業
・Schools 学校
Professional service: (専門型)
・Doctors 医者
・Lawyers 弁護士
・Accountants 会計士

小売やホテルというのはまぁ、選択はできてもカスタマイズはできません。病院なんてのはカスタマイズの局地でしょう。人毎に異なる。同じ医療でも、病院経営は、比較的設備面に多大な投資が要求されるので、専門性は低くなっています。縦軸はその投資先を基準に考えれば良いでしょう、人間に金をかけるか、人間以外に金をかけるか。

要するにこれらのマトリックスで分類されるように、サービス業と一口に言っても、その中身は全くことなり、サービスが異なるということは要求される条件も戦略も変わってくるということです。もちろん、戦略などを決める要素は上記の分類だけにとどまりませんが、なにを議論するにも、上図は基本概念となるのではと思います。

Service Package サービスの構成要素

サービスとは?サービスをビジネスとして成立させるための部品とは? 最低以下の4つが必要とされています。

bulletSupporting facility 設備

設備や場所です。ゴルフコースやスキーリフト、病院の建物。確かにこれがないと始まりません。

bulletFacilitating goods 品物

これは顧客ごとに購入されたり、レンタルされたりする小物のこと。たとえばゴルフクラブであり、スキーであり。たとえば通信業界だって、端末がなければ通信サービスは提供できません。

bulletExplicit services 明示的なサービス

これは本来サービスとして提供されて当然なもの、たとえば歯医者にいってちゃんと直るとか、修理工場で車がちゃんと直るとかそういう当たり前のもの。

bulletImplicit services 暗黙のサービス

顧客は明確なサービス以外の要素にも目を向けていて、時にはそれがサービス取捨選択の原因になります。たとえば銀行のセキュリティや、修理工場でいえば、工員が不安のないよう説明をするとか、電話連絡をちょくちょくくれるとか。

なんで、上記の項目が重要かというと、自分がサービスを考えるときに、裏返せば、上記の項目ごとに自分なりの「強み」がないと競争には勝てないということです。では、具体的にどういった「強み」があるのか、その例を見てみましょう。

Supporting Facility
(設備)
Location (場所) これはわかりやすい。立地条件というやつ。
Interior Decorating
(インテリア)
ムード。
Supporting Equipment
(利用設備)
飛行機が新しいとか。
Architectural appropriateness
(建築)
ふさわしい建物かどうか。雰囲気の問題ですね。
Facility layout
(レイアウト、配置)
十分な待合室とか。
Facilitating Goods
(物品)
Consistency (品質) 日本語で言えば「質」。唐揚げがからっと揚がっているとか。
Quantity (量) 量やサイズがそろっているということ
Selection (選択) 顧客が選択できるということ。メニュー。
Explicit Service
(明示的サービス)
Training of personnel
(育成)
資格とかあるとわかりやすいですね
Comprehensiveness
(網羅性)
そりゃ個人病院より総合病院の方が…
Consistency (確実) オンタイムで飛行機がくるか。
Availability
(サービス時間)
24時間対応やWEBアクセス、フリーダイヤルがあるかなど。
Implicit Service
(暗黙的サービス)
Attitude of service
(態度)
従業員の態度、これ大きいですね。
Atmosphere (雰囲気) バックミュージック
Waiting (待ち時間) 少ないに越したことはありません。
Status (イメージ) ブランドイメージとか、有名大学とか。
Sense of well-being
(優良)
大量に運べるとか、駐車場が明るいとか。
Privacy and security
(プライバシー)
ホテルの部屋の鍵とか。
Convenience (利便性) 無料駐車場とか。

ここまでがまず、Nature of Service サービス業界の特徴といったところです。次回はサービスのコンセプト、戦略の話に移っていきます。

→ Vol.2 Concept へ

 

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Last Updated:11/24/01