Evaluation (11/17/98)
評価されるのは何も学生だけではありません。教授だって、学生から「評価」されるべきです。学校から見れば、学生は授業料を払ってくれる大切なお客様。授業、教授陣の品質を高度に保つことが、学校の経営者側から見たときに重要になってきますし、良い学校の評判は良い学生を集めます。
セメスタも終わりに近づき、あるクラスの「INSTRUCTOR EVALUATION」が実施されました。その授業の評価シートに学生が記入し、学校側に提出するのです。ここで「学校側」というのは、「学校運営側」であって、「教授」ではありません。教授だって、学校の一職員ですし、その評価に基づいて報酬をもらっているはずです。
日本の大学では考えられませんね。:-p
教授は大学の中では偉大な権力を持っています。評価。。。形だけやったところで、力のある先生にねじ伏せられてしまう。。。のがオチではないでしょうか。いえ、アメリカだって同じかも知れません。こんな評価シートをやったって、それがどれほど直接的に教授や、授業に反映されるかは。。。
聞くところによると、この学生からの評価が悪いと、受け持ちクラスを減らされたり、学校に在籍する権利を得られなかったり、助教授から教授への昇格に影響したり、、、するそうです。それゆえ教授にとっては神経質にならざるを得ないところでしょう。さすがアメリカです。何事もMOTIVATION
形成のしくみが出来ています。^^;
しかしまぁ、この評価項目、、、社会の縮図を見ているようで大変面白いので一部掲載します。
COURSE CHARACTERISTICS (コース全体に関して)
- The course objectives have been clearly stated.
- There is consistency between the objectives and what is being taught.
- The reading assignments have aided the learning process.
- The written assignments have aided the learning process.
- The level of difficulty is reasonable.
- The amount of work required is reasonable.
- The pace at which material is covered is reasonable.
- The grading criteria have been clearly stated.
- The test, quizzes, etc., are fair.
- The test, quizzes, etc., are useful learning experiences.
- The course format is appropriate to the subject matter.
- The course has logical organization and continuity.
- The course encourages students to think for themselves.
- The course has significantly increased your knowledge and skills in the subject area.
- The subject matter is relevant to your educational goals.
- Rate the overall quality of the course using the following indicators:
objective まず、コースの目的が明確であること。これが第1に来ています。成績がいい、勉強が出来る。。いろいろ言い方はありますが、まず「出来るとはなにか?」を定義しないといけないわけです。
grading should be clearly stated
これが一番クレームの対象ではないでしょうか。どういう基準で、どう点数をつけるか、それらが、「事前」に明確になっていなければなりません。すべてのクラスでは、「syllabus」という、そのクラスの概要説明書がLetter用紙2,3枚につづられて配られます。宿題20%、中間テスト40%、期末テスト40%といった具合です。
全ては、logical で reasonable
でなければなりません。これも社会の象徴といえるのではないでしょうか。アメリカはちょっといき過ぎていて、「言い訳」や「理屈こき」が多すぎるようにもおもえますが・・・まぁ、本音を言えば、理屈をこいている本人に聞いても、「いやぁ、この場合はこうやってシラを切るしかないんだよ。。。」なんて話しもあったりしますから、案外その神髄は日本と似たようなものかも知れません:‐)
とにかく少なくとも「表向き」は logical で reasonable です^^;
fair
これもアメリカならではでしょう。社会全体にそういう風潮があるように思います。何事も
unfair
であることはあってはならないのです。「自由」とか「平等」などの概念とは違います。勘違いしてはいけません。アメリカなんて、全然平等じゃないですから。。。とにかく「fair」=「公正であること、適正であると、それが証明できること」が重要なわけです。
教授は、カンニングには異常に神経質です。というのもカンニングをした学生の問題というよりも、煩雑な他の学生からのクレーム処理、果てはそういうカンニングを可能にした教授の責任となってしまうからです。
PROBLEM SESSIONS
(日本語でいえば演習問題の時間というところでしょうか)
- The problems are appropriate to the course objectives.
- The problem-session instructors are helpful.
- The problem write-up requirements are reasonable.
- In general, the problem sessions are valuable learning experiences.
LABORATORY SESSIONS (うーん、これは、、実習^^; かな?)
- The lab experiments are appropriate to the course objectives.
- The lab instructors are helpful.
- The lab equipment is adequate.
- The lab write-up requirements are reasonable.
- In general, the lab sessions are valuable learning experiences.
ADDITIONAL STATEMENTS (その他)
- The classroom furniture is in good condition.
- The blackboard/screen is easily seen.
- The classroom is a comfortable temperature.
この辺は、社会人相手の研修なら定番でしょう。
INSTRUCTOR CHARACTERISTICS (教授)
- The Instructor is prepared and uses class time well.
- The Instructor stresses important points & clarifies concepts with examples.
- The Instructor is a clear and effective speaker.
- The Instructor stimulates interest in the subject and motivates learning.
- The Instructor is sensitive to students' difficulties & tries to
help.
- The Instructor encourages student participation and questions in class.
- The Instructor has sufficient office hours.
- The Instructor is approachable and friendly for extra help.
- The Instructor helps show the relevance of material to practical applications.
- Rate the overall effectiveness of the Instructor, using the following indicators.
驚きました。教授は、clear で、 effective な speaker
じゃないといけないのです。よいプレゼンテーションができて当たり前。でないとクラスを持つ権利はないということでしょうか。その他にも、繊細で、友好的で、、、まぁいいことばかり書いていますが、実際、教授というのは、授業に関しては、そのカスタマーサティスファクションと申しますか、学生が満足しているかにかなり注意を払っています。ある先生などは、
「質問は全部私自身が受けます。TA(アシスタント)に振ることはしません。なぜなら、あなたがたは、この高い授業料を、私との問答に対して支払ってるわけですから。」
心ではそう思っていても、そうはっきりいわれるとどきりとします。そうです。高い授業料を払ってるんですから、元を取らねばなりません。:-)
office hours
というのは、学生が教授にアクセスできる時間帯です。週に1時間から3時間程度、設けます。学生が十分授業料に値する時間(office
hours)を提供されているかをチェック、そして重要なのはその判断を客の立場である学生自身が行う点です。
この評価表、厳重に管理されて、集計結果はまた学生にも公表されるようです。先にもいった通り、この評価表がどれだけ力をもち、教授陣達の世界のなかでどういうやり取りがなされるかはわかりません。しかし学生は、この公表を元に、少なくとも「評判の低い授業は受けない」という選択肢を選択する権利があるのです。
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